小児科医のだいじなおはなし

だいじなおはなし

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2020.08.17

ロタウイルスワクチンが定期接種に

2020年10月から定期接種に加えられ、これに先んじて小児科で無料で受けられます。ウイルス性の胃腸炎のうちノロウイルスに次いで多数を占める疾患で5歳までにはほぼ全員がかかります。1割程度のお子さんでは脱水などで重症化し入院が必要となります。製品としてはロタリックス(生後6週から24週の間に2回内服)とロタテック(生後6週から32週の間に3回内服)の二種があり、効果に大きな差はありません。
年間で数万人の幼児が入院している疾患です。ワクチン接種でロタウイルス胃腸炎の入院は98%減るというデータもあります。ワクチンの副反応として「腸重積症」がありますが、早めの時期の接種の方が安全です。また、腸重積症は胃腸炎の合併症ですのでワクチンをしないほうがその発生頻度は高くなるはずです。現在のロタワクチンは非常に安全なモノです。